埼玉県三郷市のピアノ教室 《よしおかピアノ教室》

つくばエクスプレス「三郷中央駅」近くの個人ピアノ教室です♪

ハノン教本のすすめ

皆さん、こんにちは👋😃

このブログではピアノの楽曲についても色々ご紹介していきたいと思っているのですが、
ふと思い立って、本日はピアノのレッスンでよく使われる「ハノン教本」について書きたいと思います☆


30分間のレッスンでは、通常2~4冊程度テキストを使用します。

テキストは目的別に分類され、
例えば3冊使用している場合
初級者や幼児のレッスンであれば

①基礎テクニック教本
②レパートリー集
③ワークブック

という組み合わせだったり、

中級者以上であれば
①トレーニング教本
②練習曲集
③レパートリー集や、各種楽曲

という組み合わせであることが多いと思います💡


今回ご紹介する「ハノン教本」とは、上記の「トレーニング教本」に該当するもので、
おおむね初級課程を修了した人がツェルニーなどの練習曲集と併用して使用するテキストと言ってよいと思います。


ハノンは、全音出版、音楽之友社、ペータース版などから出版されています。

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近年では「こどものハノン」など、子供でも扱いやすい仕様になったテキストもいくつか出版されていますね。

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つまり、ハノンは子供から大人まで、ピアノ学習者のほとんどが使用する教本といっても過言ではありません🎵


ハノン教本の主な目的は、
「5本の指の力を均一にし、自由にコントロールできるようになる」というものです。


私たちが日常生活する中で、5本の指を均等に使う機会はあるでしょうか?

恐らく、ほとんどありません。
意識することもあまりないと思います。

ペンを持つ、箸を持つ、はさみを使う、スマホを使う…
そんな些細な動作の中でも、鍛えられている指と、そうでない指が分かれてくるということ。


当然、利き手とそうでない方の手には能力の差がありますが
その中でさらに1本1本の指を使うピアノのレッスンでは、それぞれの指が持つ力の差をはっきりと実感する人が多いはずです。

ですから、右利きの人が多い日本人は
「左手の4番(薬指)、5番(小指)」は他の指に比べると力が乏しく、非常に動かしにくく感じるようです。


それを均一に矯正していこう❗というのがハノン教本なんですね✨


では、ハノンの最初の「1番」はどのような内容か、見ていきましょう。

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「ドミファソラソファミ」のパターンをユニゾン(左右で同じ旋律を同時に演奏する)で繰り返し上行していき、
15小節目からは「ソミレドシドレミ」のパターンのユニゾンで下行していきます。

🎹 分かりやすい音源・動画はこちら↓
https://youtu.be/7eid_ywuSVE


この1番では、「指ひろげ」といって、4と5の指と指の間を広げるトレーニングが主な練習目的になります。

パターンをつかめば初心者でもゆっくり弾けば難しくはありませんが、
よりトレーニングの効果を上げるには、速さが重要です。

5指の力のバランスが悪いと、
速いテンポで「ユニゾン」を弾いたとき次のような問題が生じます。

①左右がズレる(粒が揃わない)
②弱い指だけ遅れる
③音の大きさにムラがでる
④手首が痛くなる


先述のとおり、左右の5本の指で力の差があると、両手で弾いたときに上手く揃わなかったり、
ある指だけ音が弱かったりと、ムラが出てきてしまうわけです😢


次に、ハノンはただ楽譜のとおり弾くだけでは意味がありません。
効果的な練習方法がありますので、説明していきます!


まずは、最初は必ず「片手ずつ」練習してください。
これは基本中の基本ですが、本当に大事です😭😭😭

ハノンに限りませんが、いきなり両手で弾こうとする人は、
左右の手が平等に、自由に動くと思い込んでいる人です。

同じメロディー、同じ和音、同じリズムでも
右手で弾くときと左手で弾くときの違いを感じてください!

そうすれば、どこの指を意識して練習すべきか、自ずと理解できるからです。


そして、もうひとつ。
楽譜どおりに弾けるようになったら、
テキストの冒頭にある「変奏の例」というページを開いてください。

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これは「リズム練習」と呼ばれる練習方法です。
先ほどのハノン1番の単調なユニゾンも、このようにいくつものリズムバリエーションで弾いてみることで、指の力がより強化されます。

文章で説明するより分かりやすいと思うので、ぜひこちらの動画をごらんください。
https://youtu.be/IsgcOA8J8ic


このリズムの変奏によって、長く伸ばす音と短く弾く音が変わってきたり、
アクセントをつけることによって全ての音を力強く弾こうとするので、
バランスよく全ての指を鍛えることができるのです。


リズム練習はハノンだけでなく、
色々な場面で応用できます。

速いパッセージがつまずいて弾けないときや、
ニゾンで遅れるときなど
様々な問題に対応するトレーニングだと言えます!



いかがでしたか?

ハノンはつまらない!嫌い!という方も、恐らくいると思うのですが
ひたすら機械のようにリズム練習を何度も繰り返す…
それだけで良いトレーニングになりますので、
退屈だな~と感じても、いっそ感情を無にして(笑)無機的に淡々とこなせば良いのです😊



では、また次回の更新をお楽しみに☆